ワイヤー矯正

歯が動く仕組み

歯は「歯槽骨」という骨に支えられ、その間に「歯根膜」という薄い膜が存在しています。
ワイヤーで一定の力を加えると、歯が動く方向の歯根膜は押し縮められ、骨を溶かす細胞が働いてスペースを作ります。反対側では歯根膜が引き伸ばされ、新しい骨が作られて隙間を埋めます。

この「骨の吸収と再生」を繰り返すことで、歯は少しずつ移動していきます。
マウスピース矯正（インビザラインなど）も同じ原理を利用していますが、ワイヤー矯正は特に複雑な歯の動きに適しているのが特徴です。

ワイヤー矯正の種類

歯の表面に装置をつける、最も一般的な方法です。装置が目立ちやすいという欠点はありますが、治療の安定性が高く、多くの患者さまに選ばれています。

裏側矯正（舌側矯正）

歯の裏側に装置をつける方法です。正面から見えにくいため、目立ちにくいのが最大のメリットです。ただし、発音に影響が出たり、舌に違和感を覚えることがあります。

ハーフリンガル矯正

上の歯は裏側、下の歯は表側に装置をつける方法です。上の歯は目立ちにくく、下の歯は違和感が少ないため、両者のメリットを組み合わせた方法といえます。費用も裏側矯正より抑えられるのが利点です。

メタルブラケット

もっとも一般的で丈夫な金属製の装置です。費用を抑えられますが、見た目には目立ちやすいという欠点があります。

セラミックブラケット

歯の色に近いため目立ちにくく、見た目を気にされる方に人気です。耐久性も高く、変色しにくいのが特徴です。

ホワイトワイヤー

金属のワイヤーに白いコーティングを施したものです。セラミックブラケットと併用することで、より目立ちにくい治療が可能になります。