幼少期に矯正を始める重要性

6〜7歳頃（下の前歯が4本、上の前歯が2本、6歳臼歯が生えてきた時期）が矯正治療の判断に最適な時期です。この時期なら比較的シンプルな床矯正装置で対応できることが多く、将来的な大掛かりな矯正治療を避けられる可能性があります。
6歳までに顎の成長の80%が完成するため、早期の対応が効果的です。ただし「早すぎる」ということはなく、乳歯の頃（3〜4歳）から機能的なトレーニングを始めることもできます。「おかしい」と感じた時が治療開始のタイミングです。

床矯正は顎の発育不足を補うために、顎を正しい大きさに拡大する治療です。取り外し可能な装置で、主に就寝時と日中の一部で使用します。顎の成長を促進しながら、自然な発育を促します。
一方、ワイヤー矯正は歯を三次元的に移動できるため、細かい歯並びの修正に適しています。床矯正の段階で治療を始めれば歯並びの乱れが少なくなるため、ワイヤー矯正の必要性は減ります。

必ずしも必要ではありません。床矯正で顎の発育を正しく促し、機能的な問題（舌の位置や口呼吸など）を改善できれば、将来的にワイヤーやインビザラインを使わずに済むケースもあります。
ただし年齢が上がるにつれて、インビザラインなどのマウスピース型矯正装置を選ぶ方が増えています。特に中学生以上では、見た目や生活スタイルに合わせた装置を選ぶことができます。

顎の成長には重要な時期があります。特に6〜7歳と思春期（10〜14歳頃）は顎の成長が活発な時期です。この時期を逃すと顎が発育不足のまま終わってしまい、後から治療するには抜歯や外科的処置が必要になることもあります。
また、歯並びを悪くする原因（舌の位置、口呼吸、指しゃぶりなど）を早期に改善することで、より自然な発育を促すことができます。早期治療の目的は単に歯を動かすことではなく、お子さまの成長に合わせて顎や口腔機能を健全に発達させることにあります。